歯周病細菌検査の臨床的意義について
令和6年8月8日
一般社団法人 日本口腔衛生学会
歯周病は歯垢(プラークまたはバイオフィルムともよぶ)に生息する歯周病原菌が発症原因です。特に重要な4種類は
⚫ Pg菌
⚫ Pg菌Ⅱ
⚫ Td菌
⚫ Tf菌
これら細菌種の歯周炎発症への関与(オッズ比)が報告されています1)。 注)オッズ比が1より多いほど関与は高い。
Pg菌 【オッズ比 15.5】
Pg菌Ⅱ 【オッズ比 44.4】
Td菌 【オッズ比 21.6】
Tf菌 【オッズ比 13.3】
★細菌検査の臨床的意義
これら4種類の歯周病原菌は一度お口に住み着いたら、私達の生涯にわたって住み続けます。僅かな歯ぐきの腫れ程度でも、やがて重度の歯周病へと悪化する可能性は高くなります。
歯ぐきに違和感を感じたら、ごく初期の歯周病(歯肉炎)の段階で細菌検査を受け、ご自身のプラーク中の歯周病原菌の有無を知っておくことは重要です。歯周病原菌が定着している方は、歯周病の悪化を防ぐために、歯周病原菌の細菌量を発症レベル以下に保つことが必要です。