いびきを習慣的にかいている人は、日本国内で2000万人以上いるといわれています。そのうちの約10%にあたる200万人が、寝ている間に何度も呼吸が止まってしまう、『睡眠時無呼吸症候群(SAS:Sleep
Apnea Syndrome)』と推定されています。
『睡眠時無呼吸症候群(SAS)とは
1. 一晩(7時間)の睡眠中に10秒以上の無呼吸が30回以上おこる。
2. または、睡眠1時間あたりの無呼吸数や低呼吸数が5回以上おこる。
いびきとは、寝ている時に舌の沈下により気道が圧迫される事により狭くなり 呼吸がしづらくなることにより、発生します。その結果十分な睡眠がとれず、日中の
眠気、集中力、活力に欠ける、居眠りがちになる、居眠り運転で事故などを起こしやすくなります。 また、長期にわたっていびきをかいていたり、無呼吸が続きますと、
高血圧、不整脈、心臓病、脳血管障害、糖尿病などを誘発したり、記憶力や思考力の低下をまねきます。
スリープスプリントは
寝るときに下の顎を少し前方に突き出させるように工夫したマウスピースを口に入れてお休みになる方法です。この装置を入れることで、のどの気道(空気の通り道)がひろがって、いびきや無呼吸が少なくなくなるのです。装置はプラスチック製で軽くて小さいものですから容易に出張や旅行に携帯する事が出来ます。いびき予防としても最適です。
いままでは、このスリープスプリントは、保険での治療はできませんでしたが、2004年4月から「病院で睡眠時無呼吸症と診断された方」に限って健康保険の適応になりました。
ただし、全ての方に健康保険が適応になるというわけではなく、以下の3条件を満たせば健康保険適用になります。
(1) 終夜睡眠ポリグラフ検査を行うこと
(2) 検査の結果、睡眠時無呼吸症候群と診断されること
(3) 医師の治療依頼(紹介状)がある事
※ この場合以外は、保険の適応はうけられず、自由診療となります。
★睡眠時無呼吸症候群SASの疑いがある場合は、スリープスプリントでは改善できない事がありますので病院での検査をお薦めします。
スリープスプリントは、製作に2回、調整に1回、合計3回の通院で完了します。